大判例

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最高裁判所第二小法廷 昭和56(あ)551 決定

主 文

本件上告を棄却する。

理 由

弁護人大畑雅敬の上告趣意のうち、判例違反をいう点は、所論引用の最高裁昭和

三六年(あ)第一七七六号同年一一月二一日第三小法廷決定・刑集一五巻一〇号一

七六四頁は、起訴後においても、捜査官はその公訴を維持するために必要な取調を

行うことができることを認めたものであり(記録によれば、所論起訴後における被

告人の取調が本件公訴を維持するために必要なものであつたことが明らかである。)、

起訴後においては被告人の当事者たる地位にかんがみ、捜査官が当該公訴事実につ

いて被告人を取り調べることはなるべく避けなければならないことを判示してはい

るが、それ以上に、起訴後作成された被告人の捜査官に対する供述調書の証拠能力

を肯定するために必要とされる具体的な要を判示しているとは解せられないから、

所論は前提を欠き(なお、所論起訴後作成された被告人の検察官に対する各供述調

書の証拠能力を肯定した原審の判断は、相当である。)、憲法三八条違反をいう点

は、所論各自白調書につき任意性があるとた原審の判断は相当であるから、所論は

前提を欠き、その余は、憲法三一条違反をいう点を含め、実質は事実誤認、単なる

法令違反、量刑不当の主張であつて、すべて刑訴法四〇五条の上告理由にあたらな

い。

よつて、同法四一四条、三八六条一項三号により、裁判官員一致の意見で、主文

のとおり決定する。

昭和五七年三月二日

最高裁判所第二小法廷

裁判長裁判官 大 橋 進

裁判官 栗 本 一 夫

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裁判官 木 下 忠 良

裁判官 鹽 野 宜 慶

裁判官 宮 崎 梧 一

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